『きょうもラジオは!? 2時6時 』~第31弾~

2021年9月23日午後2時30分、『本地洋一のハート相談所』第31回目の放送です。

この日のぎふチャンラジオは、~秋のスペシャルデー「音の風景 2021秋」~

https://www.zf-web.com/radio/special/autumnsp/2021.html

というイベントを開催していました。

本地洋一さん:今日は一日『音』をテーマに放送していますが、松尾先生が仕事をされている病院ではどのような『音』を聞かれるのでしょうか?

松尾院長:そーですね、一般の方は病院で聞こえてくる『音』というと、救急車のサイレンの音や心電図モニターの音などを連想される場合が多いのではないでしょうか?

テレビ番組でよく聞かれる『ピッピッピッ』という音を実際の心臓の音と思われている方も見えるかもしれませんが、あの『ピッピッピッ』という音は心電図の電極が拾うわずかな電気信号を音に変換したもので、実際の心臓の音ではありません。

医師が聴診器で聞いている実際の音は、『ピッピッピッ』という高い音ではなく、どちらかというと低音で『ドッドッ、ドッドッ』というように聞こえています。

心臓の鼓動はこちらで

https://dova-s.jp/se/play087.html

これは心臓の弁が閉じる音を聴いているわけです。

この低い『ドッドッ、ドッドッ』という『心音』は赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる時に常に聞いている音ですので、ある意味全ての人が心休まる音でもあるわけです。

一方で、この音は心臓の状態を知る上で大変重要な音でもあります。

例えば不整脈がある場合はこの音の感覚が一定ではなくなりますし、弁膜症などでは、『ドッドッ、ドッドッ』という音の中に『ザーッ』というような雑音が混ざったりします。

本地洋一さん:今は心臓の音の話ですが、ほかの臓器も音を出すのでしょうか?

松尾院長:医師は患者様を診察する際によく聴診器を胸や背中、お腹に当てて音をきいていますが、これを聴診と言います。

この聴診や触診は病気の兆候を見るうえで大変重要な診察方法です。

心音のほかに、呼吸音、腸音、血管音などを聞いています。

本地洋一さん:最近では医療器械の進歩によって超音波検査やCT、MRIなど様々な最先端の機器を使った画像診断が主流となっていると聞きますが、一方で聴診器によって様々な音を聴いて診断につなげているわけですね!

松尾院長:その通りです。聴診のほかにも、重要な診察方法に問診、視診、触診などがあります。これらは患者様とのコミュニケーションをとる上において大変重要な診察方法です。また聴覚、視覚、触覚、嗅覚などを使っての診察から得られる生体情報は、今も昔も、より正確な診断をするため次にどのような検査を行うかの判断や、治療方針を決定するうえで大変重要な診察方法です。

吉田早苗さん:次回のハート相談所は2021年10月14日(木)にお送りいたします。

また、心臓や循環器疾患に対する質問やご意見などは番組までドシドシとお寄せください。