『きょうもラジオは!? 2時6時 』~第44弾~
2022年4月14日午後2時30分、『本地洋一のハート相談所』 今年7回目の放送です。
本地洋一さん:本日のテーマは『岐阜ハートセンターでどのような治療が行われているのか?』です。岐阜ハートセンターは循環器の専門病院ということですが、実際にはどのような患者様に、どのような治療を何件くらい行っているのでしょうか?
松尾仁司院長:岐阜ハートセンターは2009年に循環器専門病院として岐阜市薮田南に開院し、今年で14年目になります。
当初はベッド数60床で医師は4名、職員全体でも54名でスタートいたしました。
2022年4月現在ベッド数は90床、職員数も200名ほどとなっております。
岐阜ハートセンターがカテーテル治療や外科的な侵襲的治療を行っている代表的な病気は、
心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患、
大動脈瘤、大動脈解離などの大動脈疾患、
下肢の動脈が動脈硬化で細くなったり、閉塞したりする下肢閉塞性動脈硬化症、
心房細動や房室ブロックなどの不整脈、
弁膜症や心筋疾患などの構造的心疾患などがあります。
2021年の治療実績を下表に示します。
また、岐阜ハートセンターの特徴としては、私を含めて循環器内科医14名と心臓血管外科医5名、麻酔科医2名が一つの医局内にデスクを持ち内科、外科の垣根なく、良好なコミュニケーションをとれる環境があるため、患者様にとって最良の治療方針を検討し、立案することが出来ているのではないかと考えています。
本地洋一さん:岐阜ハートセンターでは循環器内科と心臓血管外科、麻酔科の先生たちが十分検討したうえで、たくさんの治療方法の選択肢の中からと思われる治療を受けることが出来るということですね!
あと、岐阜ハートセンターがどのような姿勢で患者様に向き合っているのかをもう少しお話しください。
松尾仁司院長:岐阜ハートセンターの理念は“Safety” “Speciality and Science” “Spirit” “System” の4つのSです。すなわち、やさしさを医療の中心に考えた、何よりも安全な医療の提供に努めること、確かな技術の提供と情報発信に努めること、こころあたたまるケアを実感していただけるよう接遇に努めること、そして24時間365日絶対にお断わりしない体制作りに努めることであります。開院から、13年間これらの理念を達成するため、”目の前の患者様を大切に“ そして ”常に考える“ という2つのキーワードを合言葉にして毎日の診療に従事しています。
同じ診断名の病気でも、患者様の年齢や病気の重症度は異なります。また患者様によって社会的背景や人生観も一人一人異なります。
したがって、我々医療従事者は目の前の患者様にとって最良は何かを考え、一緒になって最良の治療方法を決めていくことが重要だと考えています。
本地洋一さん:なるほど同じ病気でも、患者様によって最良の方法が異なるということですね!
松尾仁司院長:我々が医療を行っていくうえで、非常に重要なことの一つに“患者様との信頼関係を築く”ということがあります。患者様は治療に際し我々に命を預ける形になるわけですし、我々は患者様の大切な命をお預かりするわけですから、お互いの信頼関係なしには成り立ちません。
先ほどお示ししたように岐阜ハートセンターは、たくさんの患者様にカテーテル治療や外科手術をさせていただいています。件数が多いことが良いことだとは決して思いませんが、多くの患者様に納得と信頼をしていただき、治療を受ける気持ちになっていただいたということが、治療件数に表れているのではないかと考えています。
今後とも信頼を失わないように目の前の患者様を大切にする医療を継続していきたいと思います。
吉田早苗さん:ありがとうございました。また、心臓や循環器疾患に対する質問やご意見などがございましたら、番組までドシドシとお寄せください。
次回のハート相談所は2022年4月28日(木) 14:30からの放送になります。