こんにちは、理学療法士の久世です。朝晩と日中の寒暖差が激しい時期ですが、皆様体調はいかがでしょうか?

今回はご質問いただきました『リハビリってやった方がいいの?』というテーマでお話しさせていただきます。

その答えは”YES”です。

リハビリと言うとどうしても運動というイメージが強いと思います。運動はした方が健康に良いとほとんどの方が思っているはずですが、運動はどうしてもお薬や食事に比べて負担感が強く、苦手という方も少なくありません。

しかしながら、心疾患をお持ちの方のみならず、高血圧や脂質異常症、糖尿病などいわゆる生活習慣病を予防するための一次予防としてもリハビリは効果があるとされています。

また、心臓リハビリテーションは運動のみならず、管理栄養士による栄養指導や看護師による疾病管理指導、薬剤師による服薬指導など介入が多岐に渡ることも特徴です。要するに運動だけではなく、包括的な治療により改善させていくということです。

例えば、運動のリスクが高い方などは病状が安定するまでは積極的な運動は行わずに食事内容などを確認するなどの栄養を見直したり、毎日の血圧や体重が問題ないかなどの管理面を一緒に考えます。

「せっかくリハビリに来たのに運動はしないのか」と思われるかもしれませんが、これも心臓リハビリテーションの特徴であり、我々はその患者様の今一番必要なことを最優先に考えて治療を提供します。

そして、このような他職種介入は心不全再入院を減らすだけでなく、予後を改善させる効果も認められています。

一度心不全を発症すると心臓の機能が低下し、徐々に悪くなることで動けなくなってしまうことが特徴です。最終的には介護が必要な状態や寝たきりになってしまうこともあります。

つまり、リハビリは長生きできるだけでなく、元気でいられるということが最大のメリットだと考えています。

私たちは入院中の患者様でリハビリテーションを受けている方に可能な限り外来リハビリテーションをお勧めしております。重症な方や運動するリスクが高い方、自分では管理が難しい方や減量を行いたい方などは特に外来でのリハビリテーションのメリットが大きいと考えています。

しかしながら、遠方であったり体力的に困難な方もいらっしゃいます。こういった方々にリハビリテーションを受けていただく方法は今後の課題だと思いますが、現在は遠隔での医療も進んできています。近い将来病院に通院しなくてもリハビリテーションを受けられる日が来るかもしれません。

次回は、「実際リハビリ室ではどんなことをしているの?」かをテーマに我々が外来リハビリテーション に通院されている方に対して行っていることを詳しくご紹介したいと思います。

病気の予防や運動に興味がある方や運動処方をご希望の方は是非心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。

 あなたにとってベストなリハビリテーションプログラムを提供します。皆様からの質問についてお答えしたいと思いますので、ご質問がある方は是非ご連絡いただけると幸いです。