こんにちは、理学療法士の久世です。徐々に日中は暑さが増してきましたが、朝晩はまだ肌寒く感じますね。寒暖差によって体調管理が難しい時期ですが、体調の変化に気づけるよう日頃からしっかりと管理を行いましょう。
今回は前回お話しした通り『ロコモティブシンドローム』についてお話しさせていただきます。
よく「ロコモ」と略されることも多いため、耳にしたことがある方もいらっしゃると思います。ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは、加齢や体の機能の障害などにより、運動器の機能が衰えて立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態を指します。運動器とは、骨・筋肉・関節・靭帯・腱・神経などから構成されており、人間が立つ、歩く、作業するといった、広い意味での運動のために必要な身体の仕組み全体です。
ロコモが進行すると、将来介護が必要になるリスクが高くなります。ロコモの症状としては、次のようなものがあります。
① 片脚立ちで靴下がはけない
② 家のなかでつまずいたり滑ったりする
③ 階段を上るのに手すりが必要である
④ (布団の上げ下ろしなど)家のやや重い仕事が困難である
⑤ 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である
⑥ 15分ぐらい続けて歩くことができない
前回ブログでお話しした「フレイル」と少し似ていますが、「フレイル」は高齢化に伴い活動量が低下し衰弱状態に陥る状態を指し、身体的、精神・心理的、社会的の3つの側面があります。身体的フレイルはロコモと深く関係しており、ロコモはフレイルの身体的フレイルを引き起こす原因の1つです。
日本整形外科学会 ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイトより引用
健康寿命(介護を必要とせず、自立した生活ができる、健康に生活できる期間)を少しでも長くするために、日頃から運動を心がけて「運動器の障害」となる疾患を予防することはもちろん、何らかの障害が発生した場合は我慢せずにできるだけ早く治療を始めることが重要です。
次回はロコモに引き続き「ロコモティブシンドロームの予防」をお話しさせていただきます。
病気の予防や運動に興味がある方や運動処方をご希望の方はぜひ心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。
あなたにとってベストなリハビリテーションプログラムを提供します。皆様からの質問については分かりにくいと思いますので、ご質問がある方は是非ご連絡いただけると幸いです。