こんにちは。管理栄養士の大澤です。今回は熱中症の話をしようと思います。
ここ数年、熱中症で毎年4~9万人が救急搬送され、死亡者も毎年1000人を超えています。そのため、猛暑を災害ととらえる専門家もいます。
熱中症が最も多い時期はいつ頃かみなさんご存知でしょうか。
真夏の猛暑をイメージする方も多いと思いますが、熱中症患者が増え始めるのは盛夏を迎える前の7月上旬~中旬頃です。この時期はちょうど梅雨明け前後にあたりますので、その頃から注意する必要があります。
また発生場所で一番多いのは屋外ではなく、住宅等居住場所が最も多いのです。
室温が28度以上になると、熱中症になる可能性が高くなります。そのためエアコンを適切に使用して、28度以下を保つように注意してください。また湿度は70%以上で熱中症警戒レベルといわれていますので湿度にも注意が必要です。また夜間の熱中症も多く、睡眠中は症状を自覚できないことで重症化してしまいます。睡眠前にコップ1杯(約200ml)の水を飲みましょう。
またハートセンターに通院される方の中には、屋外での活動として畑仕事をされる方も多いと思います。高血圧などの疾患をお持ちの方には栄養指導で1日6g未満を目標に減塩指導を行っていますが、夏は汗をかくからそんなに塩分を制限しない方が良いのではと質問してくださる方も多いです。そのため汗をかくとどのくらい水分・塩分の損失があるか話をしようと思います。
農林水産省の発表によると、令和4年に発生した農作業死亡事故のうち熱中症で死亡した方は29人であり、毎年20人以上の死亡事故が発生しています。また熱中症患者のおよそ半数は65歳以上の高齢者です。
高齢者は暑さや水分不足に対する感覚機能やからだの調整機能が低下しているので喉の渇きを感じていなくても脱水症状である場合があります。そのため喉の渇きを感じる前からの水分補給が大切です。
次回、具体的な水分と塩分量についての話をしていこうと思います。
管理栄養士はあなたにとってベストな食事プログラムを提供します。ご興味のある方は心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。
また、ご質問がある方は是非ご連絡頂ければ幸いです。