こんにちは。理学療法士の久世です。徐々に寒さが増してきましたが、皆様体調いかがでしょうか?朝晩は寒くなり、ウィルス性の風邪が流行る頃になってきたため、注意が必要です。

前回に引き続き私の記事では皆様から頂いた疑問についてお答えさせていただきたいと思います。今回は『筋力トレーニング』についての質問をいただきましたのでお話したいと思います。

『筋力トレーニング』と聞くと多くの方が「しんどい」「歳だからできない」といったことが聞かれます。しかし、最近では心臓病の方にも適切な『筋力トレーニング』心臓にとっていいことも分かっています。

『筋力トレーニング』は心臓病の患者さんでも適切に行うことで心臓を守り、長生きすることができることが分かってきており、特に足は第二の心臓とも言われるほど脚の筋肉は重要です。

『筋力トレーニング』とはそもそもどういったトレーニングかというと、筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動であり、スクワットや腕立て伏せ、ダンベル体操などが該当します。

この『筋力トレーニング』には、次のような効果が期待できます。

①心臓の仕事量を軽減する

②血管内皮機能を改善する

③大筋群の筋力が増すことで、日常生活での労作が容易になる

④QOL(生活の質)が改善する

筋力トレーニングを行う際、原則や方法、適応と禁忌を誤らなければリスクは有酸素運動と変わらないと考えられています。ただし、筋力トレーニングに特有な心血管に対する反応や合併症等については熟知しておく必要があるため、トレーニング内容などは是非ご相談いただけるとありがたいです。

トレーニングの原則として重要なのは種類も大事ですが、トレーニングの回数と負荷量です。どれくらいが適切か皆様悩むと思いますが、普段トレーニングをされていない方はまずは10回できる程度から開始すると良いと思います。回数をこなせるようになったら負荷量をあげていきます。負荷はゆっくり動作を行ったり、錘を使って負荷をかけることも可能です。

負荷に関しては自覚症状で確認するよう我々は下の図のようなボルグスケールを用いて説明しています。

主にボルグスケール(Borg Scale)は、運動や作業中の主観的な労作の強度を評価するために使用される評価ツールです。スウェーデンの心理学者、グンナー・ボルグ(Gunnar Borg)によって開発されました。

一般的に自覚症状で「楽である」から「ややきつい」に該当する程度の負荷が心臓への負担が少なく、効果的に行える強度と言われております。よって息が上がったり、喋れないような強度であれば心臓への負担が強い可能性がありますので注意が必要です。

トレーニングに慣れて、自覚症状が少なくなったタイミングで負荷をあげていくと良いと思いますので是非参考にしてみてください。

理学療法士はあなたにとってベストな運動プログラムを提供します。ご興味のある方は心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。

また、ご質問がある方は是非ご連絡頂ければ幸いです。