こんにちは。理学療法士の久世です。いよいよ夏本番という感じで毎日35度を超えてきました。皆様体調はどうですか?熱中症対策については過去のブログでも触れておりますので是非参考にしてみてください。

熱中症について③

https://gifu-heart-center.jp/cardiac_rehabilitation_blog/cardiac_rehabilitation_no88/

今回は皆様からも時々ご質問される血圧の薬を飲むタイミングについてお話させて頂きたいと思います。

日本における高血圧の推定患者数は約4300万人とされています。これは、国民の約3人に1人が高血圧であると推定される状況です。

日本で最も患者数の多い疾患の一つであり、生活習慣病の中でも特に身近な存在で、食生活の欧米化や高齢化に伴い、今後も増加していくと考えられています。

現在、高血圧の治療を受けている人の数は、厚生労働省の報告では約1609万人と推定されており、約8人に1人は高血圧のお薬を飲んでいることになります。

そして多くの方がお薬は朝飲んでいる方が多いのではないでしょうか?理由は日中活動時に血圧のコントロールをすることが目的であることが多いと思います。

以前の研究では就寝前に血圧の薬を飲んだ方が心臓病に関するイベントを減らすことができたといった報告もあり、睡眠時無呼吸症候群などで夜間寝ているにもかかわらず、高血圧の状態が持続されている方もいらっしゃいます。

しかしながら、近年測定のタイミングについて再度見直され、新しい報告では2年間の追跡で朝内服する群と就寝前に内服する群で違いはなかったと報告されております。

つまり、朝飲んでも寝る前に飲んでも心臓病に関するイベント発生は変わらないということです。

Garrison SR, et al. JAMA. 2025 Jun 17;333(23):2061-2072.

心臓病の方のみならず、今後病気を発症させないためにも血圧は非常に重要な日々の管理するべきポイントです。

内服が必要になった場合は必ず行なってほしい項目があります。

①毎朝の血圧測定

②測定した値を血圧手帳に記載する

③受診時に血圧手帳を主治医に見せる

この3つが血圧管理をすべき上で非常に重要です。

血圧は1日の中でも変動があるため、いつもより高い値だからといって何度も計り直す必要はありません。

大切なのは毎日の記載から最近高くなってきているのか、下がってきているのかなど状況を判断することが必要です。

しかし、自己にて判断することは難しいため、受診時に主治医に相談する必要があります。

そして、自己にて内服を調整するのではなく、主治医に従ってお薬の内容を変更したり飲むタイミングなどを一緒に決めるようにしましょう。

高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれており、自覚症状がないことが非常に怖いと言われていますが、しっかりと管理することで心臓病や血管の病気は予防することが可能です。

皆さんも今日から血圧に対する管理方法を見直し、必要であれば主治医にご相談ください。

理学療法士はあなたにとってベストな疾病管理プログラムを提供します。ご興味のある方は心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。

また、ご質問がある方は是非ご連絡頂ければ幸いです。