~「超音波(エコー)検査」って知っていますか?~
患者様に「これからエコー検査を行いますね」と言うと「エコー?超音波の検査じゃないの?」と返答されることがあります。
エコー検査は超音波検査の通称であり全く同じものなのですが、少し紛らわしいですよね。
ここからは超音波検査で統一します。
超音波検査とは、人間の耳に聞こえない高い周波数の音(超音波)を利用して体内の臓器や組織の状態を調べる画像検査のことをいいます。
超音波を発生させるプローブという器機にゼリーをつけ、直接体に当てて検査を行います。
痛みはほぼなく、またレントゲンと違い放射線による被ばくもないためどなたでも安心して検査を受けることができます。
当院の超音波検査室では心臓、頸動脈、下肢動脈、下肢静脈、腎動脈等を検査することができます。
また経食道心エコー図検査、薬物負荷心エコー図検査等も行っており、こちらは医師と共に検査を行います。
検査中によく「お腹もみてほしいんだけど…」とお願いされることがありますが、当院では検査することができません…
申し訳ございません m(_ _)m
~超音波検査を実際にやってみて~
私は、学生の時の臨地実習にて超音波検査に初めて触れました。
検査を行う臨床検査技師の方々を見て、技術も知識もあって何てすごいことをやっているんだろう!私もできるようになりたい!と憧れを抱きました。
そしてハートセンターに就職して2年目の時から超音波検査を始めたのですが、想像以上に難しく悪戦苦闘しました。
傍から見ると体に器機を当てているだけのように見えますが、実際の手元では細かい操作が必要であり、評価ができる画像を出すことがどれだけ難しいのか身をもって知りました。
また検査の前に患者様の症状、医師の診療記録、心電図、CTやレントゲン画像等を確認し、何の疾患が考えられるのか、必要な計測項目は何かを予想してから検査に入るのですが、予想と違うこともあるため、常に何をしなくてはいけないのか考えながら検査をしなくてはいけません。
中々上達できず、何て大変なものに憧れてしまったのだろうと弱音を吐くこともありました。
現在では一人で検査を行えるようになり、後輩へ指導もしています。
さらに検査室だけでなくカテーテル室にてSHD治療の際の超音波検査も行っています。
SHD治療中の超音波検査では多職種とコミュニケーションを取りながら迅速かつ的確に画像を提供し情報を伝えることが求められるため、普段以上に緊張しますがとてもやりがいも感じています!
あの日憧れた超音波検査ができるようになるまで時間はかかりましたが、今では最新の治療にも関わることができ充実した日々を過ごしています。
今後も患者様が安心して質の高い検査を受けていただけるように努めていきたいと思います。
