『きょうもラジオは!? 2時6時』~第139弾~

2026年3月12日午後2時30分、『本地洋一のハート相談所』 の放送です。

今回の放送のテーマはコレステロールについてです。

コレステロールは本当に悪者なのか?

コレステロールが高いですね」と言われると、つい“悪者”のイメージを持ってしまいます。 しかし、まず コレステロールは体に必要な物質 であることを強調します。

• 細胞膜の材料

• ホルモンの材料

• 消化液(胆汁酸)の材料

つまり コレステロールそのものは悪くない のです。 問題は “多すぎる” こと。

■ 善玉と悪玉の違いは「運び方」

よく耳にする「善玉(HDL)」「悪玉(LDL)」という言葉。 その違いは“役割”にあります。

 

「ゴミを捨てるトラック(LDL)と、回収車(HDL)」に例えます。 悪玉が多すぎると血管の内側に“ゴミ”が溜まり、動脈硬化が進行します。

排水管に油汚れがこびりついて詰まるように、心臓の血管が詰まると 心筋梗塞 につながります。

■ どの数値から危険なのか?

悪玉コレステロール(LDL)の目安は次の通りです。

  • 140mg/dL以上:高いので要注意
  • 120mg/dL以上:病気がなくても“要注意”ライン

さらに興味深いのは、新生児のLDLは 約30mg/dL と非常に低いこと。 年齢とともに増えていき、気づかないうちに動脈硬化が進むことがあります。

■ コレステロールが高くても症状は出ない

コレステロールが高くても、胸が苦しいなどの症状は通常ありません。 症状が出るのは 心筋梗塞などを発症したときだけ

だからこそ、健康診断での指摘は非常に重要です。

■ 生活習慣が動脈硬化に大きく影響

  • コレステロールが極めて低い民族「チマネ族」
  • 南米ボリビアの先住民族
  • 1日1万5千歩歩く
  • 加工食品をほとんど食べない
  • 肥満が少ない → 80歳でも 動脈硬化がほとんど見られない
  • 心筋梗塞が多かった国「フィンランド」

1960〜70年代、バターや乳製品中心の食生活で心筋梗塞が多発。

国を挙げた「ノースカレリアプロジェクト」で食生活改善・禁煙を推進した結果…

30年で心筋梗塞死亡率が80%減少

生活習慣の影響の大きさがよく分かる例です。

■ 遺伝でコレステロールが高くなる人もいる

生活習慣に問題がなくても、遺伝的にLDLが高くなる 「家族性高コレステロール血症」 の方もいます。

この場合は食事だけでは改善が難しく、 薬による治療が必要になることもあります。

 

■ 健康診断で高いと言われたら必ず一度は受診を

「胸は痛くないし、苦しくもないから大丈夫」と放置するのは危険です。

実際に、

  • 自覚症状なし
  • 健診でコレステロール高値 という方を詳しく調べると、心臓の3本の血管すべてが詰まりかけていた というケースもあります。

特に以下の方は要注意です。

  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 喫煙習慣
  • 動脈硬化の家族歴

■ 動脈硬化を進めないための“分岐点”はLDL 70

動脈硬化が進むかどうかの分岐点は LDLコレステロール 70mg/dL以下 と言われています。

• 心臓病のある方:70以下にコントロール

• 重症の方:55以下を目標に

善玉(HDL)が高い場合は問題ありませんが、 最も重視すべきは悪玉(LDL) です。

 

■ 今日からできる予防の3つのポイント

生活習慣改善の基本は次の3つです。

  1. 歩く(身体を動かす)
  2. 食べ過ぎない
  3. タバコを吸わない

そして、コレステロールが高いと指摘されたら一度は医療機関で相談することが大切です。

次回のハート相談所は2026年3月26日(木)にお送りいたします。

また、心臓や循環器疾患に対する質問やご意見などは番組までドシドシとお寄せください。