新年あけましておめでとうございます。理学療法士の久世です。
新しい年を迎え、「今年こそは体を動かそう」と決意された方も多いのではないでしょうか。寒い季節ですが、無理なく、そして安全に運動を始めるコツをお伝えします。
今月のテーマ:無理なく始める運動習慣
心臓の病気を経験された方にとって、「運動していいのかな」「どれくらい動いていいのかな」という不安は当然のことです。でも、適切な運動は心臓にとって薬と同じくらい大切な「治療」なのです。
研究が証明する運動の効果
2024年に発表された世界中の研究をまとめた報告では、心不全の患者さんが適切な運動プログラムを行うことで、以下のような効果があることが分かっています。
①生活の質が向上する – 息切れが減り、日常生活が楽になります
②入院が減る – 心臓の調子が安定し、緊急入院のリスクが下がります
③長生きにつながる – 適切な運動を続けた方は、より長く元気に過ごせています
(参考文献:Long L, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2024)
この研究では数千人の患者さんのデータを分析していますので、信頼できる結果です。「運動は心臓に良い」というのは、もはや確実な事実なのです。
寒い冬でも安全に!室内でできる運動
1. その場足踏み運動(所要時間:5分)
やり方:
椅子の背もたれに軽く手を添えて立つ
ゆっくりと片足ずつ膝を上げる(無理に高く上げなくてOK)
「1、2、3、4」と数えながら50回を目標に
ポイント:
呼吸を止めない(自然に息をする)
「ややきついかな」くらいで止める
途中で休憩してもOK
2. 壁押し運動(所要時間:3分)
やり方:
壁から腕一本分離れて立つ
壁に両手をつき、ゆっくり肘を曲げて体を壁に近づける
ゆっくり腕を伸ばして元の位置に戻る
10回を1セットとして、2セット行う
ポイント:
腕立て伏せの立ち姿勢版です
息を吐きながら壁を押す
無理は禁物!
3. 椅子に座ってできる体操(所要時間:5分)
やり方:
椅子に浅く座る
両手を前に伸ばしたり、上に上げたりする
足首をゆっくり回す
肩を上下に動かす
注意点:
めまいや胸の痛みを感じたらすぐに中止
息切れがひどい時は休憩
「会話ができる程度」の運動強度を保つ
運動を始める前の大切なチェックポイント
以下の症状がある時は、運動を控えて主治医に相談しましょう:
❌ 安静時に胸の痛みや圧迫感がある
❌ 激しい息切れがある
❌ めまいやふらつきが強い
❌ 足や体がいつもよりむくんでいる
❌ 熱がある
逆に、以下のサインがあれば運動OK!
✅ 普段通りの体調
✅ 会話ができる余裕がある
✅ 主治医から運動の許可が出ている
今月のアクション:まずは「5分」から始めよう
具体的な目標:
今月中に、1日5分の室内運動を週に3回行うことを目標にしましょう。
記録をつけてみよう:
カレンダーに運動した日に「○」をつけるだけでOK。達成感が次への励みになります。
家族に宣言しよう:
「今日から毎日5分運動する」と家族に伝えると、応援してもらえたり、一緒にやってくれたりするかもしれません。
最後に
運動は「頑張る」ものではなく、「続ける」ものです。特に寒い季節は、無理せず、室内で安全に体を動かすことから始めましょう。小さな一歩の積み重ねが、半年後、1年後の大きな変化につながります。
新しい年、新しい習慣を一緒に始めましょう。皆さんの健康を、私たちは全力でサポートします。

次回予告:
2月は「フレイル(虚弱)を防ぐ・改善する」をテーマに、体力低下の早期発見と予防法についてお伝えします。お楽しみに!
理学療法士はあなたにとってベストな運動管理を提供します。ご興味のある方は心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。
また、ご質問がある方は是非ご連絡頂ければ幸いです。