こんにちは、管理栄養士の嶌田です。
前回は『たんぱく質』についてお話しさせていただきました。今回も引き続きもう少し『たんぱく質』について詳しくお話ししようと思います。
『たんぱく質』はアミノ酸と呼ばれる物質から構成されています。私たちの体を構成するたんぱく質は約10万種類あると言われていますが、それらを構成するアミノ酸はたった20種類しかありません。そして、この20種類のアミノ酸のうち体の中でつくることのできない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸と言います。この必須アミノ酸は、体内では合成されないため、必ず食物から摂取しなければいけません。
この9種類の必須アミノ酸を効率的に摂取するためには、摂取する食品を考える必要があります。食品に含まれる必須アミノ酸の割合を数値化した指標として”アミノ酸スコア”というものがあります。アミノ酸スコアが100に近ければ近いほど、必須アミノ酸がバランスよく含まれており、良質な『たんぱく質』であると言えます。
以下は、日常でよく使用される食品のアミノ酸スコアの例です。
しかし、アミノ酸スコアが100の食品ばかりを摂取してしまっては栄養のバランスは崩れてしまいます。また、アミノ酸スコアは、あくまで必須アミノ酸のバランスの指標ですので「アミノ酸スコアが高い=たんぱく質が豊富」ではないということには注意が必要です。
大切なのは、当たり前ではありますが「様々な食品をバランスよく摂取すること」です。アミノ酸スコアが100に満たない食品でも、複数の食品と一緒に摂取することでアミノ酸スコアは向上し、体内で効率的に利用されるようになります。
効率よく質の良い『たんぱく質』を摂取するためにも、ぜひアミノ酸スコアについて調べてみて下さい。