こんにちは、理学療法士の久世です。寒さが日に日に増してきましたが体調はいかがでしょうか?

10月より外来リハビリテーション は平日に加えて土曜日も開始致しました。これまでお仕事や送迎の都合など平日来院することが難しい方が多く、外来リハビリテーションに参加できずにいる方がいらっしゃいました。今回そういった方を中心に外来リハビリテーションを開始致しましたので、平日来院することが困難な方は是非ご検討ください。

今回も前回に引き続き『高血圧』についてお話させていただきたいと思います。

前回は生活習慣の目標に対してお話しさせて頂きました。その中で高血圧に対して運動療法が効果的ですと言った内容について、実際に高血圧に対して運動するとどれくらい効果があるのかということです。

生活習慣を是正することでどれくらい血圧が下がるかというと、平均約4kg減量した場合や1時間程度の有酸素運動を行った場合、平均で約4-5mmHg下がるとされております。

減塩や節酒でも同様の降圧効果が確認されており、お薬だけではなくこういった因子が血圧上昇に寄与していないかどうかなど、確認することが非常に重要です。

運動療法による血圧を下げる効果としては比較的早期から効果は見られ、平均で収縮期血圧が11、平均血圧で6mmHgの効果を認めたと報告されております。

数字だけで見るとあまりピンとこないかもしれませんが、これがどれくらいの効果であったかというと、降圧剤単剤と同程度であるとされております。

お薬を1つでも減らしたい患者様にとっては非常に有用な方法だと思います。

高齢者における運動効果は個人差があるものの運動療法(有酸素運動)の開始から2週間~3カ月程度で安静時血圧が下がり始めます。

9カ月間の中強度運動療法で比較したところ、コントロール群は血圧が不変であったのに対して、運動群では3カ月後133/73mmHg(-15/-9mmHg)、9カ月後130/73 mmHg(-17/-9 mmHg)と降圧効果が認められ、高齢者においても運動療法による降圧効果があることが報告されております。

一方て、注意点としては途中で運動をやめてしますと1カ月後に血圧の再上昇が認められたとされており、運動は継続しないとなかなか効果が出にくいことが示されております。何事も継続することが重要です。

 高血圧の患者様や今後の予防だけでなく、高血圧治療に興味がある方は是非心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。

 あなたにとってベストなリハビリテーションプログラムを提供します。次回も引き続き『高血圧に対する運動内容』について詳しくお話しさせて頂きたいと思います。