こんにちは、理学療法士の久世です。朝晩は少し暑さが和らいできましたが、まだまだ日中は暑い日が続いております。今回のテーマはまだまだ暑さが残る日々において、前回に引き続き、体調管理について「水分と塩分」というテーマでお話しさせていただきます。

前回もお伝えした通り、夏場に気をつけるべき体調管理はこちらの3つです。

①適切な水分・塩分補給

②体温を下げる工夫

③運動環境

その中でも、水分と塩分にはとても注意が必要である為、今回はここを深堀りしてみたいと思います。

夏場は暑さによって脱水症状による体調不良が非常に増加する期間です。脱水にならないように水分をたくさん取らなきゃと思う方もいらっしゃると思います。

高齢者は一般的に水分を蓄積する筋肉が減っており、特に汗をかく夏は身体の水分が不足してしまうことが多いため、脱水症状には十分に注意が必要です。

しかし「水分の摂りすぎは危ないと聞いた」「水分と一緒に塩分摂取を勧められるけど、塩分は控えるように言われている」など、不安を感じている方も多いのではないでしょうか?

特別制限が必要としない方は問題ありませんが、この水分塩分の過剰摂取が心臓病の方には逆効果になってしまうことを覚えておく必要があります。

心不全が悪くなる原因のひとつに水分塩分管理の不徹底があります。

水分に関しては1日の量を把握することが重要であり、夏場だからと言って極端にたくさん摂る必要はありません。また、塩分に関しても通常通りの食事がとれている場合は相当量を既に摂取している可能性があります。

よって、汗をかいたから水分をガブ飲みするなど、一度に大量の水分を取り込むと、体液が一気に増加するため心不全が悪化する原因となります。

特に高齢者は喉の渇きに対して感じにくくなっていますので、きちんと時間を決めて、定期的に定量の水分を摂取しましょう。

また、塩分に関しては摂取量が増えると、血圧が上昇し血液量も増え、心臓に負荷がかかります。そのため、現在治療中の方や担当医から減塩を勧められている方は、意識的に塩分摂取量を増やす必要はありません。

 

病気の予防や運動に興味がある方や運動処方をご希望の方は是非心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。

次回は『寒暖差における体調管理』というテーマでお話しさせて頂きます。

あなたにとってベストなリハビリテーションプログラムを提供します。皆様からの質問についてお答えしたいと思いますので、ご質問がある方は是非ご連絡いただけると幸いです。