こんにちは。管理栄養士の大澤です。

今回はアルコールについてお話ししていこうと思います。

皆さんは1日でお酒をどのくらい飲みますか?

1日の終わりに飲むお酒はストレス発散にもなって美味しいですよね。

しかし、多量の飲酒は健康被害へと繋がってしまいます。

アルコールの慢性的な影響により肝疾患、脳卒中、がん等多くの疾患に関連します。最近では大腸がんとの関連も明らかになりました。

日本での男性を対象とした研究では、平均して2日に1回の頻度、1回あたり純アルコール量にして20g程度飲酒すると、死亡率が最も低いとする結果が報告されています。諸外国でも、女性を含め、似たような研究結果が出ています。また、欧米人を対象とした研究結果でも、男性については1日当たり純アルコール10~19gで、女性では1日当たり9gまでで最も死亡率が低く、1日アルコール量が増加するに従い死亡率が上昇することが示されています。

そこで厚生労働省から「節度ある適度な飲酒」として、1日の平均純アルコール量を約20g程度としています。

純アルコール量約20gとは具体的に、以下の図の通りです。

 

 

計算方法としては、「容量」×「アルコール濃度」×「アルコール比重(0.8)」で、純アルコール量が出せます。比重とは、同じ体積の水の重さとの比を意味し、アルコールは水よりも軽いため0.8をかけます。

では、実際に計算してみましょう。

5%の缶ビール(350ml)を2本飲んだとします。容量は700ml、アルコール濃度は5%なので0.05をかけ、アルコール比重として0.8をかけます。700×0.05×0.8で28gとなります。計算は簡単にできますのでお酒を飲むときは是非、純アルコール量を出してみましょう。

また、女性や少量の飲酒で顔が赤くなる方、65歳以上の高齢の方は20gよりも少ない量が望ましいです。

適切な量を守ることで健康に良いことが分かりましたが、多量な飲酒をするとどんな健康被害が出るでしょうか。

次回は、循環器疾患と飲酒の関係についてのお話をしようと思います。

管理栄養士はあなたにとってベストな食事プログラムを提供します。ご興味がある方は当院心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。

また、皆様からの質問についてお答えしたいと思いますので、ご質問がある方は是非ご連絡いただけると幸いです。