こんにちは、理学療法士の久世です。今年も残りわずかとなりましたが皆様体調はいかがでしょうか。先日、このブログを見た患者様から運動に関するご連絡を頂きました。私たちが発信している内容が患者様の元に届いていることを実感し、とても嬉かったです。

 今回は前回の運動に関するブログでお話ししたご自宅でどれくらい運動しても良いのかについてお話ししたいと思います。

 よく私たちは入院中の患者様から『仕事で重労働がある』、『退院したら畑の作業をやらないといけない』などの声をよく耳にします。『無理しないでください』とお伝えした後に患者様自身は無理しているつもりはなくても、実際に病気が悪化してしまい再入院をしてしまったことを経験したこともあります。また、反対に心臓が悪くなることを恐れて過度に安静にしてしまう患者様もいらっしゃいます。

 そのような際に私たちが行うことができるのが心肺運動負荷試験を用いて行う『運動処方』です。

 心肺運動負荷試験は心電図、血圧、呼気ガス(特殊なマスクを装着)を測定しながら、ペダルが徐々に重くなる自転車をこぐ運動を行います。心電図は運動に対する心拍数の反応や不整脈の有無、心臓の血管の異常を確認します。血圧は運動に対する反応を確認し、呼気ガスからは酸素がどれくらい運動して取り込むことができているかなどを測定し、肺・心臓・筋肉を含めた予備能力を測定する体力測定です。検査は 30 分程度となっており、客観的な数値でご自分の心肺機能を見ることができます。

 この検査の結果で『これ以上の負荷は心臓にとってよくないですが、ここまでの活動なら安全に行えます』と言った具体的な内容を患者様にお伝えすることができます。また、心臓にとって最も効率の良い運動強度を設定できると言った特徴もあるため、外来リハビリテーションに通院している患者様には『運動処方』として定期的にこの検査を受けて頂いております。

 もし、心臓にご不安な方は是非この検査をお勧めいたします。是非、心臓リハビリテーション室までご連絡ください。

 来年以降もこの心リハブログは継続していきたいと考えております。今年1年ありがとうございました。