こんにちは。理学療法士の久世です。今年も残りあとわずかになりましたが、皆様体調いかがでしょうか?今年は皆様にとってどんな1年だったでしょうか?
近年、高齢者の増加に伴い、心不全患者数が増加の一途を辿っており、当院に入院される心不全患者様も非常に高齢になってきていることを日頃から実感しております。
そこで、今年は心不全患者様に対する管理面を重点的にお伝えしたいと思います。
以前もお伝えいたしましたが、心不全の方に運動は良いのでしょうかと言った内容とは異なり、今回は普段の活動量などを考えてみたいと思います。
「心不全患者の安静」が「間違い」かどうというのは実は患者様の状態によって異なります。過去の医療では心不全患者様に対して完全な安静を勧めることが一般的でしたが、現在では 適度な運動が推奨されております。
なぜ安静だけではよくないのか?
①長期間の安静は筋力低下や血栓形成のリスクを高める
②体力の低下により日常生活がさらに困難になる
③精神的な負担(抑うつ状態など)も悪化することがある
また、最近の研究からは過度な安静は予後に関係することも報告されております。
Doukky R, Mangla A, Ibrahim Z, et al, Impact of Physical Inactivity on Mortality in Patients With Heart Failure. Am J Cardiol. 2016 Apr 1;117(7):1135-43. doi: 10.1016/j.amjcard.2015.12.060. Epub 2016 Jan 18
また、4時間以上座ってテレビを見ている方はより予後が悪いといったデータもあります。
Doukky R, Mangla A, Ibrahim Z, et al, Impact of Physical Inactivity on Mortality in Patients With Heart Failure. Am J Cardiol. 2016 Apr 1;117(7):1135-43. doi: 10.1016/j.amjcard.2015.12.060. Epub 2016 Jan 18
これらのことから心不全患者様においても適切な活動量を確保することが長生きすることに関係します。
理学療法士はあなたにとってベストな運動プログラムを提供します。ご興味のある方は心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。
また、ご質問がある方は是非ご連絡頂ければ幸いです。