こんにちは、理学療法士の久世です。寒い日が続いていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

 前回のブログを見た患者様からリハビリを希望されるご連絡を頂きました。このブログがリハビリをしたいと思っていた方の一つのきっかけになっていることを改めて実感させて頂きました。

 前回『運動処方』についてお話しさせて頂きました。今回は具体的に『適切な運動時間や運動量』についてお話ししたいと思います。

 まず1つ目に大切なのはどのような運動を行うかです。心臓病の方にはウォーキングやジョギング、自転車、エアロビクスなどの「有酸素運動」がすすめられています。有酸素運動とは、身体の中にとりこんだ酸素から筋肉を動かすエネルギーを作り出して行われる運動のことをいい、比較的長い時間持続して行うことができます。一方、重量挙げや全力疾走といった短時間に強い力を発揮する運動は「無酸素運動」といい、強い力を必要とする運動は、心臓に負担がかかって症状を悪化させたり危険な不整脈が出現したりする可能性があるため、心臓病の方にはお勧めできません。ただし、適切な強さでの筋力増強運動は心臓病の方にも有用とされているため、筋力トレーニングを行う際は医療機関で必ず指導を受けてからにしましょう。

 2つ目はどれくらいの時間、1週間に何回くらい行えば良いかです。運動時間は1回あたりの運動時間は、30~60分程度が望ましいとされています。また、短い時間の運動を頻回に行うことでも効果が期待できますので、例えば午前と午後でそれぞれ20分ずつウォーキングを行うことも有用です。1日の総歩数として7000~8000歩が目安ですので日常生活の中で積極的に活動することが心臓病予防には不可欠です。日本循環器学会は1週あたり3~5日の頻度で運動することがすすめられています。

 この時期寒くてなかなか運動ができないと言った声や、新型コロナウィルスが拡大により外に出る機会が減少している方が非常に多くいらっしゃると思います。そう言った方々のために当院のリハビリテーション室では屋内で十分な設備にて運動することが可能な環境を整えております。感染対策については開始前に問診を行い、各機器の使用についてはその都度消毒を行い、感染防止を徹底して実施しております。

 運動は病気の予防や寿命を伸ばすだけでなく、日常生活の質も向上させる効果があります。運動にご興味のある方や心臓にご不安な方は是非、心臓リハビリテーション室までご連絡ください。1人では行えないことを我々がサポートさせて頂きます。