こんにちは。理学療法士の久世です。皆様体調如何でしょうか?徐々に日中は暑くなってきましたが、まだまだ朝晩が涼しいですね。体調の管理にお気をつけください。

前回までは心臓の機能を改善させるにはというテーマでお伝えしており、その一つに運動がありますとお話し致しました。今回は心不全患者様の運動についてお伝えしたいと思います。

皆様もうご存知の通り運動には心臓にとって様々な良い効果を期待することができ、高いレベルで推奨されております。

2025年改訂版心不全診療ガイドライン(日本循環器学会/日本心不全学会)

以前このブログでもお伝えした通り、運動には量と質が非常に重要ですとお伝えいたしました。

一般的に健康を維持するためにはこちらの表のようになっております。

健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023

こちらの表では「3METs以上の身体活動を1週間に23METs・時行う」と提唱しています。

計算式としてはこちらのようになり、『METs・時 = METs × 運動時間(h)』で求めることができます。

具体的には3METsの散歩であれば毎日1時間歩いても、3METs × 1時間 × 7日 = 21METs・時/週であり、目標の23METs・時に届かず、運動習慣のない方に関してはなかなか厳しい基準であることがわかります。

お仕事をされていてなかなか平日は運動する時間がないという方もいらっしゃると思います。

近年ですが、運動の頻度に関してのデータが発表されており、週末の運動(週1-2回)の運動でも心臓病を予防することができるといったデータが報告されました。

JAMA. 2023 Jul 18;330(3):247-252.一部改変

こちらのデータによると週末集中的に1-2日頑張るだけでも、平日頑張っている方同様の効果があったと報告されております。

もちろんその方々の目的によっては運動量が足りない可能性も考えられますが、少なくとも何もしないよりは間違いなくいい効果をもたらすことができそうです。

これから運動を始められる方にとっては目標が高すぎると嫌になってしまうかもしれませんので、まずはハードルを低くして、運動を週末から始めてみてはいかがでしょうか?

外来リハビリテーションではこういった方々に対して我々は個別の運動指導を行い、その方の目標を一緒に達成できることを支援しています。

理学療法士はあなたにとってベストな運動プログラムを提供します。ご興味のある方は心臓リハビリテーション室(058-213-0488)までご連絡ください。

また、ご質問がある方は是非ご連絡頂ければ幸いです。