こんにちは。管理栄養士の臼井です。今回は脂質についての話をしようと思います。

脂質は1gで9kcalと、炭水化物や蛋白質(4kcal/g)より効率の良いエネルギー源です。また脂溶性ビタミンやカロテノイドの吸収を助け、皮下脂肪や内臓脂肪は臓器を守る働きをしています。

脂質の摂りすぎは心筋梗塞などの循環器疾患リスクを増加させますが、量自体を減らすだけでは発症および死亡に有意な関連を示さず、脂質の内容が循環器疾患の発症および死亡に関連しています。

そこで今回は、脂質を細かく分類し説明していこうと思います。

 

脂質は大きく飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。

最初に飽和脂肪酸ですが、過剰摂取により血中のLDLコレステロールが増え動脈硬化のリスクを増加させます。動脈硬化予防のためには、特にこの飽和脂肪酸の摂取を減らす必要があります。

特徴は常温で固体の脂であり、牛や豚の脂やバターが挙げられます。

不飽和脂肪酸はn-9系、n-6系、n-3系の3種類に分けられます。

n-9系脂肪酸はLDL-コレステロールを減らし、HDL-コレステロールを下げにくくするため動脈硬化を予防します、

オリーブ油やなたね油が挙げられます。

n-6系脂肪酸は炎症や血液凝固を促進するため傷の治癒、免疫には必要な栄養素ですが、

普段の食事から摂りすぎやすく、過剰摂取で炎症・動脈硬化を促進しやすいです。

ごま油や紅花油が挙げられます。

n-3系脂肪酸はn-6系脂肪酸の働きを抑え抗炎症作用があり、血液をサラサラにします。心筋梗塞・脳卒中など動脈硬化性疾患を予防する効果があります。

アマニ油やえごま油、くるみ、魚油が挙げられます。

不飽和脂肪酸の中でも特に必要なのがn-3系脂肪酸であり、不足しやすい栄養素の一つです。

魚油の中でもEPA・DHAの含有量ランキングを作ってみました。

 

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