あしのむくみ=慢性静脈不全の症状
・むくみ
・ふくらはぎがだるい
・痛み、しびれ
・こむら返り(つり)
・冷え
・ほてる
・むずむず感、しびれ
・かゆみ、湿疹
・あしが冷える
・色素沈着
・潰瘍
・ぼこぼこになっている
あしの外来の初診患者の62%が、慢性静脈不全(むくみ)が原因です。静脈系のニーズが高いことがよくわかります。
あしのむくみの原因として、全身から由来するものとあしそのものに原因があるものがあります。
ハートにフット?と、なぜ、心臓専門病院であしを診るのかの理由がここにあります。あしのむくみの原因は足だけみてもすぐに判断できない場合も多く、また複合的要因を伴っている場合もしばしばです。両方を全体俯瞰して本当の原因とその治療法をさぐっていくことができるのが当院の強みです。
全身の血の巡りを考えてみましょう。まず、心臓のポンプの力で、動脈を通じてあしへ血液が運ばれます。あしの組織に酸素、栄養が供給されたのちに血液は静脈を通じて心臓へ戻ります。
静脈の血液が心臓へ戻るためには、
・静脈内の一方通行の弁
・下腿筋肉
・呼吸サイクルに伴う下大静脈の吸引作用
・右心臓の能動的な吸引作用
・血管内へ引き込む力
などが機能して、重力に逆らって、心臓へ血液が送られることになります。
心臓、動脈、静脈がセットになって血液は循環しているのがよくわかります。
これらのメカニズムが機能不全になると
・ 静脈内の一方通行の弁―不全(静脈瘤になる)
・下腿筋肉(長時間立ち仕事、座り仕事、すわりっぱなし)
・呼吸サイクルに伴う下大静脈の吸引作用(上半身のやせ)
・右心臓の能動的な吸引作用(心臓機能の低下)
・血管内へ引き込む力(炎症、低蛋白血症)
あしのむくみ(慢性静脈不全)を引き起こすことになります。
慢性静脈不全の3大要因としては、下肢静脈瘤、機能的静脈不全、血栓後症候群があります。
それでは、その3つのことをそれぞれお話していきましょう。