CCU看護師

 当院は急性期看護の実習施設として、県内の大学から多くの看護学生を受け入れています。臨地実習は『講義や演習で学んだ基礎的な力を活用し、看護の実践力を身に付けること』を目的としているため、看護学生は看護の現場に足を踏み入れ、対象者である患者さんとそのご家族と直接かかわりをもつことになります。

患者さんの容態は日々変わっていきますし、急性期であるが故にその展開の速さに戸惑う学生も多くみられます。またその時々に的確な対応が求められることや、学習などが後追いになることもあり、実習で患者さんと向き合うということは学生にとって辛いと感じることもあるようです。

しかし、どの看護学生も最終日には必ずと言っていいほど当院での実習は楽しかったと口を揃えて言ってくれます。それは学生たちが戸惑いや苦悩だけではなく、自己の成長の手応えを感じ、実習を終えていることにあるようです。指導者のみならず経験豊富な現場の看護師からの指導を受け、場面に応じて実践的なアドバイスを得て自分の看護技術が磨かれたことや、失敗を振り返り反省と学習のサイクルを通じて能力が向上したことにあります。僅か2~3週の実習期間で、彼らのそうした成長を目の当たりにすると、実習での学びが学生を大きく育てていることを実感し、指導する側としてとても嬉しく思います。

担当した患者さんが退院を迎えたときには感極まって涙する学生もおり、その場面に遭遇した私たちも感動して思わずもらい涙…。そんな学生たちの純粋な心に触れることができる実習に日々やりがいと喜びを感じています。これからも実習に臨む学生のために柔軟な対応と学ぶ機会をたくさん与えられるよう現場の環境を整え、日本の医療を背負う人財の育成に当院スタッフ一同貢献していきたいと思います。