1. 肺炎球菌ワクチンで防ごう!『心疾患』
4月になり、新年度を迎えました。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
今回は肺炎球菌ワクチンの紹介をさせていただきます。
皆様は肺炎球菌ワクチンを接種していますでしょうか。成人の方で接種できる肺炎球菌ワクチンは23価(ニューモバックスNP)と13価(プレベナ―13水性懸濁注)の2種類があります。
肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による肺炎などの感染症を予防し、重症化を防ぐ効果があるため、65歳以上の高齢者の方や、心筋梗塞や狭心症などの心臓の病気をお持ちの方への接種も推奨されております。さらに肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチン両方を接種することで、心臓の病気を持った方の心不全や心筋梗塞による入院を減らしたという報告もありますので、是非接種をご検討ください。(今シーズンのインフルエンザワクチンは終了しております)
2. 肺炎球菌ワクチン(23価)は5年毎の接種を
過去に接種されたことがある方も5年程度で23価肺炎球菌ワクチンの効果が減弱していしまうことがあるため、年数が経過されている方の再接種も望ましいと考えられております。一度接種されたことある方も再度接種をご検討ください。
また今年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になられる方は自治体によって助成金が出る場合がありますのでお住まいの自治体へご確認ください。当院でも肺炎球菌ワクチンの接種を受け付けておりますので、スタッフへお声がけください。
3. 身近で出来ることから感染予防をしましょう。
なお、これらの肺炎球菌ワクチンは新型コロナウイルス感染症の予防効果はないとされていますので注意が必要です。呼吸器疾患の予防としてのワクチン接種は推奨されています。
インフルエンザの流行は過ぎつつありますが、ワクチンですべての感染症が予防できるわけではありません。まずは身近でできる感染予防として、「マスクの着用、手洗い、うがい、禁煙」を徹底して体調管理に気をつけて過ごしていきましょう。
参考資料
日本内科学会成人予防接種 検討ワーキンググループ 成人予防接種のガイダンス2016年改訂版
日本呼吸器学会 ストップ!肺炎