皆様、ぎふチャンのラジオ番組で『きょうもラジオは!? 2時6時 』ってご存じでしょうか?

7月16日午後2時30分、先週の木曜に引き続き、『本地洋一のハート相談所』第2回目の放送です。
本地洋一さんからは“胸が痛いことを心臓が痛いとおっしゃる方がお見えになりますが、このような痛みがあった場合気を付けなければいけないことなどをお話しください”

とのことで、今回は循環器疾患の症状の一つである『胸の痛みについて』のお話です。

松尾院長によりますと、一口に胸の痛みといいましてもその表現の仕方は患者様によって多種多様で、中には肩がだるい、のどが痛い、奥歯がヤメル、みぞおちが痛いなどと言われる方もいるため、如何に名医であっても症状だけで病気を確定することは難しいそうです。
一方、冷や汗を伴う前胸部痛、締め付けられるような胸の痛み、火箸で刺されるような強烈な胸または背中の痛みがある場合は、心臓や大動脈の緊急を要する病気の典型的な症状である可能性が高いため、早急に受診していただきたいとのことでした。
また、胸の痛みを自覚する病気の代表選手である心筋梗塞の場合、約半数の患者様が発症以前には全く症状がなく、初めて感じた胸痛が心筋梗塞によるものだそうです。

ここで、本地洋一さんから心筋梗塞について怖い病気であることは、みなさんご存じですが、実際はどんな病気か教えてしていただきたいとの質問がありました。
松尾院長いわく、心臓という臓器は人が母親のお腹にいる時からその方がお亡くなりなるまで、ズーっと動き続けなければならない臓器で、心筋という筋肉でできているため、動き続けるためには、冠状動脈により酸素と栄養が供給され続けなければなりません。
年齢を重ねてきますと、心臓に栄養を運んでいる冠状動脈が動脈硬化によって狭くなったり詰まったりすることがあります。そうなると、血液の流れが悪くなり、心臓の筋肉が酸素不足になり心臓はポンプとして十分に働くことができなくなってしまいます。これが狭心症とか心筋梗塞といった虚血性心臓病です。

糖尿病、高血圧やコレステロールの高い方、喫煙習慣のある方などは動脈硬化を起こしやすいことが知られています。定期的に健康診断を行い、糖尿病の方は血糖コントロール、高血圧の方は血圧コントロール、さらには生活習慣を改善することによって動脈硬化の進行をおさえ、健康寿命を延ばすことにつながるとのことでした。

最後に本地洋一さんから最も気を付けるべき胸の痛みを教えてくださいとの質問に対して松尾院長は、労作性狭心症と心筋梗塞の胸の痛みの違いを説明しました。
典型的な狭心症の症状としては運動した時(階段をかけあがったり、急に走ったり、重いものを持った時)に胸が苦しくなり、休むと胸の症状も治まるといった場合は労作性狭心症疑いますので受診して検査をする必要があります。
心筋梗塞の場合は狭心症と比べ胸の痛みの持続時間が長いため、30分以上続く痛みを感じている場合は心筋梗塞の可能性があるため、たとえ夜中であっても救急車で一刻も早く受診することが大切であるとのことでした。

本日の内容は【radiko】にて、7月23日まで視聴していただくことが可能です。ぜひご視聴ください。

きょうもラジオは!?2時6時 | ぎふチャン | 2020/07/16/  14:00-16:00

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