皆様、ぎふチャンのラジオ番組で『きょうもラジオは!? 2時6時 』ってご存じでしょうか?

7月30日午後2時25分、『本地洋一のハート相談所』第3回目の放送です。

心臓や血管の病気は急激に症状が悪化したり、重症化したりするケースが少なくありません。「どんな治療法があるのか?」、「急に悪化した場合どうすれば良いのか?」、「予防策として、普段の生活でできることは何か?」など、岐阜ハートセンターの松尾仁司院長とパーソナリティの本地洋一さん、吉田早苗さんが対談の中で、地域の皆様の命を守るのに役立つ情報を発信していきます。
前回の放送では『胸の痛み』をテーマに約20分にわたり危険な症状などをお話しいたしました。

今回のテーマは『動悸』です。

最初に、本地洋一さんから松尾仁司院長に対し『動悸』をリスナーにわかりやすく医学的に説明してくださいとの投げかけがありました。松尾仁司院長によりますと診察室で患者様が訴えられる動悸症状は“ドキドキドキドキッ”と表現をされることが多いとのことでした。その起こり方としては “何もしていないときに急にドキドキする”場合と、歩いたり、階段を上ったりといった“動いたときにドキドキする”2つのパターンがあるそうです。

松尾仁司院長いずれの場合も脈が速くなるということが『動悸』症状の特徴です。
その違いは、“じっとしているときに急に脈が速くなる動悸”不整脈が起こっている可能性があります。その原因として一番多いものは『心房細動』という不整脈で、それ以外にも様々な頻脈性不整脈があります。これらの中にはカテーテルを使ったアブレーションという治療で症状が改善する方もお見えになります。

一方、動いたときに“息が上がって動悸がする”と感じる方は心臓の働きが悪くなっている可能性があります。その症状の後ろには心臓の血管の病気、心筋症のような心臓の筋肉の病気、心臓弁膜症などの病気が隠れていることがあるため、これらの病気の有無をきちんと調べて治療することにより動悸が治まる方もみえます。

もう一つ大切なことは、動悸症状は脈が速くなる頻脈によって起こりますが、その原因が必ずしも心臓の病気だけではありません。ホルモンバランスが崩れたり、甲状腺の病気でも頻脈が起こることがありますので、これらもきちんと鑑別する必要です。
したがって、一口に『動悸』といてもその原因や治療法も多岐にわたるため、専門病院できちんと診断していただくことが大切です。

ここで、本地洋一さんから“脳梗塞とか痙攣の原因となるような危険な不整脈”についてお話しくださいというリクエストがありました。

松尾仁司院長:さすが本地洋一さん、大変よく勉強されています!
循環器内科外来の診察で、初診患者様の訴えの約半数かそれ以上の方が動悸を訴えられます。動悸という自覚症状がなくても検診の心電図検査で不整脈を指摘されて来院される方もお見えになります。また、加齢に伴って不整脈が出てくる患者様もたくさんお見えになります。不整脈というのは全てが死につながるような予後の悪いものばかりではありませんが、確かに一部の不整脈には放置すると脳梗塞を発症したり、心臓突然死につながるようなものもあります。
その代表的な不整脈に心房細動があります。
心房細動事態で心停止を起こすことはありませんが、放置すると心臓の中に血栓という血の塊ができやすくなります。この血栓が何かの拍子に心臓から血流にのって脳血管で詰まると、脳細胞への血流がなくなるため、脳細胞が壊死を起こします。これが心原性脳梗塞です。
心房細動の治療にはお薬で心臓内に血栓が出来にくくする薬物療法アブレーションといって心房細動自体を治すカテーテル治療があります。また、最近岐阜ハートセンターではアブレーションで心房細動が根治出来ず、出血性リスクが高く抗凝固療法が出来ない患者様に対しては『経皮的左心耳閉鎖術』といった治療法もおこなっております。

動悸の原因の一つである心房細動について専門的なお話がでたあと、本地洋一さんから松尾仁司院長にリスナーの皆様に対し“動悸をどのように考えたらよいか”と鋭い質問が出ました。

松尾仁司院長:大変難しい問題です。今までお話ししたように医学的には致死的でない比較的軽症な不整脈でも強い症状を訴えられる患者様がお見えになる反面、逆に重症で侵襲的な治療が必要でも動悸症状が全く無いという患者様もいらっしゃいます。ただ、“動悸に伴って目の前が真っ暗になる、意識がなくなる”“動悸が長時間持続する”これらはすぐに受診して精査する必要があります。

ここで、吉田早苗さんから“自分で脈を診る方法”についての質問がありました。

松尾仁司院長親指の付け根手首の手のひら側のあたりを反対側の指で軽く触れると自分の脈を感じることができます。あくまでも目安ですが、医学的には安静時の脈拍が1分間に50回未満を徐脈100回以上を頻脈といいます。

あっという間に20分がたってしまいました。まだまだ、脈の話は続きそうです。

本日の放送のURLは下記のとおりです。

きょうもラジオは!?2時6時 | ぎふチャン |
2020/07/30/木  14:00-16:00 http://radiko.jp/share/?sid=GBS&t=20200730142515

次回の『本地洋一のハート相談所』は8月13日(木)放送予定です。