2026年2月19日午後2時30分、『本地洋一のハート相談所』 の放送です。

今回の放送のテーマは高血圧と新しい治療『腎デナベーション』を知ろうです。今年から保険適用となった新しい治療法 「腎デナベーション」 について伺いました。

■ 血圧とは何か?

血圧とは、血管の中を流れる血液の圧力のこと。 体の細胞に酸素を届けるためには、一定の圧力が必要です。

しかし、血圧が高すぎる状態が続くと、血管に強い負担がかかり、次のようなリスクが高まります。

  • 脳出血などの脳卒中 
  • 心臓への負担増 → 心不全につながる
  • 血管の老化・破綻

血管を「古くなったゴムホース」に例えると、若い頃は弾力がある血管も、年齢とともに硬くなり、圧力に耐えられなくなる状態です。

■ 正常血圧の基準

健康診断でよく測る血圧。基準は次の通りです。

 

「正常高値」や「高値血圧」は、まだ病気ではありませんが、将来のリスクを下げるために下げた方が良い血圧です。

■ 高血圧はなぜ怖いのか

高血圧は“サイレントキラー”とも呼ばれます。 理由は自覚症状がほとんどないからです。

「元気だから大丈夫」と思っていても、 3年後、5年後、10年後に重大な病気を引き起こす可能性があります。

だからこそ、40代以降の健康診断で血圧をチェックし、早めに対策することが大切です。

■ 高血圧の治療:生活習慣と薬

高血圧は生活習慣と深く関係しています。

● 生活習慣で改善できること

塩分を控える 昭和の時代、塩分摂取量が多かった地域では脳卒中が多発していました。

塩分制限の普及で大幅に減少したというデータもあります。

運動をする 運動習慣で血圧の薬を1種類減らせることもあります。

● それでも下がらない場合は薬物療法

多くの人は薬でコントロールできますが、 3種類以上の薬を飲んでも血圧が下がらない「難治性高血圧」の方もいます。

高血圧治療中の約10%がこのタイプと言われています。

 

新しい治療法「腎デナベーション」とは

2024年3月から保険適用となった最新治療が腎デナベーションです。

● どんな治療?

腎臓へ向かう血管(腎動脈)の周囲には、 血圧を上げる指令を脳に送る交感神経が集まっています。

この神経が過剰に働くと血圧が上がり続けてしまう。

カテーテルを使い、高周波または超音波 でこの神経を“焼く”ことで、過剰なシグナルを遮断します。

つまり、血圧を上げる原因そのものを抑える治療です。

■ 誰でも受けられる治療ではない

腎デナベーションは、次のような方が対象です。

• 複数の薬を飲んでも血圧が下がらない難治性高血圧

• 腎動脈の形が治療に適している人

難治性高血圧の中でも、実際に治療できるのは約10%程度とされています。

■ 安全性について

腎デナベーションは心臓カテーテル検査と同程度のリスクであり、腎動脈を焼くことによる特別な合併症はほとんどないとされ、比較的安全な治療と考えられています。

■ まとめ

高血圧は放置すると重大な病気につながる一方、 自覚症状がないため軽視されがちです。

生活習慣の改善や薬でコントロールできない場合、新しい選択肢として腎デナベーションが登場しました。

難治性高血圧で悩む方にとって、大きな希望となる治療法です。

 

次回のハート相談所は2026年2月26日(木)にお送りいたします。

また、心臓や循環器疾患に対する質問やご意見などは番組までドシドシとお寄せください。