2026年6月25日午後2時30分、『本地洋一のハート相談所』 の放送です。

今回の放送のテーマは「脳卒中と心臓病」です。

脳と心臓は深くつながっている 〜脳卒中と心臓病の関係〜
脳も心臓も、私たちの生命維持に欠かせない重要な臓器です。この2つがどのようにつながっているのか、ぜひ知っていただきたいと思います。

脳卒中とはどんな病気か

脳卒中は大きく3つに分類されます。
・脳梗塞:脳の血管が詰まる
・脳出血:脳の血管が破れる
・くも膜下出血:脳動脈瘤が破裂して起こる出血
いずれも「血管の病気」であり、血管のトラブルが脳の働きに大きな影響を与えます。

心臓の病気が脳梗塞を引き起こす

脳梗塞の約3〜4割は、心臓が原因で起こる脳梗塞(心原性脳塞栓症)です。
特に多いのが
・心房細動(不整脈)
・心筋梗塞後の心機能低下
心房細動では、左心房が「プルプル震えるだけ」でしっかり収縮できず、血液がよどんで血栓ができやすくなります。その血栓が脳へ飛んでいくと脳梗塞を起こします。高齢になるほど心房細動は増え、80歳以上では 10人に1人 が持っていると言われるほど。 健康診断で見つかった場合、薬やカテーテルアブレーションで治療するのは、まさに脳梗塞を防ぐためです。

高血圧は脳にも心臓にも負担をかける

脳出血の大きな原因は 動脈硬化+高血圧。 血管が硬くなり、そこに高い圧がかかることで血管が破れやすくなります。
高血圧は、心臓にも脳の血管にも両方に悪影響を与えるため、血圧管理は極めて重要です。

逆に「脳の病気」が心臓を悪くすることも

脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などを発症すると、体の交感神経が強く刺激され、心臓に過剰な負荷がかかります。
その結果、不整脈が出たり、心不全が悪化したり、まれに心臓が一時的に止まるなど、脳の病気が心臓に“いたずら”をすることがあります。 脳卒中患者の 2〜3割 に心臓への影響が出ると言われています。

脳と心臓に共通する最重要ポイント
「とにかく早く病院へ‼」
脳梗塞も心筋梗塞も、血管が詰まってからどれだけ早く血流を再開できるかが後遺症を左右します。

【脳梗塞のサイン】
・顔のゆがみ
・ろれつが回らない
・片腕が上がらない
・片側の手足に力が入らない
・意識がぼんやりする
「年のせいかな」で様子を見るのは危険です。

【心筋梗塞のサイン】
・胸の痛み
・息苦しさ
・冷や汗
脳梗塞のサイン・心筋梗塞のサインがあれば迷わず救急車を呼んでください。

予防の基本は「生活習慣の改善」

脳卒中も心臓病も、共通する危険因子があります。
・高血圧
・糖尿病
・高コレステロール
・喫煙
これらは自覚症状が乏しいため、健康診断で見つかったら「運が良かった」と思って、しっかり治療に取り組むことが大切です。
さらに、
・運動習慣
・塩分控えめの食事
・禁煙
これらが長く元気に生きるための基本になります。

最後に
脳と心臓は、血管を通じて密接につながっています。 どちらかに異変があれば、もう一方にも影響が出ることがあります。「少しでも変だな」と思ったら、迷わず医療機関へ。 早期受診が、命と生活を守る最大のポイントです。

次回のハート相談所は2026年7月16日(木)にお送りいたします。

また、心臓や循環器疾患に対する質問やご意見などは番組までドシドシとお寄せください。