心臓リハビリチームについて

快適で質の高い生活をしていただくための患者様に合わせた総合プログラムを提案します。

当院では、医師、看護師、理学療法士、臨床検査技師、管理栄養士(うち、心リハ指導士9名)の連携のもと、多職種による包括的リハビリを行っております。特に、心不全や手術後の患者様の早期離床・治療のための心臓リハビリは入院直後、手術直後のベッドサイドから開始し、心臓リハビリテーション室へ繋がる段階的なプログラムを実施しております。
いわゆるリハビリに連想されがちな筋力増強や歩行訓練に留まらず、心肺運動負荷試験(CPX)に基づく適切な運動処方により、心血管疾患の再発予防・自覚症状の改善ならびにQOLの改善を目指し、患者様とともに治療を進めています。
当院の心臓リハビリテーション室は、約125m2を有し、エルゴメーター(5台)、トレッドミル(2台)による有酸素運動のみならず、筋力トレーニングマシン(5台)を取り入れ、多様な運動療法が可能となっています。 また、患者様の状態に合わせた運動内容も提供しています。

心臓リハビリの対象疾患

以下の循環器疾患が心臓リハビリテーションの保険適応疾患となっています。

  • 急性心筋梗塞
  • 狭心症
  • 慢性心不全
  • 心臓術後(冠動脈バイパス術後、弁膜症術後など)
  • 大動脈疾患(大血管術後、胸・腹部大動脈瘤など)
  • 閉塞性動脈硬化症

※年齢制限はありません。

心臓リハビリの有効性は、さまざまな効果が証明されております。その中でも代表的なものを挙げます。

運動能力が向上すると日常労作の運動強度が低下し、日常生活における息切れや狭心痛などの諸症状が改善します。運動能力の向上効果は性・年齢に関わらず認められます。また、もともとの運動能力が低いほど効果が大きいものとなります。

体力が向上する第一の要因です。運動療法を行うと、筋肉の量が増え、質も良くなり、楽に動けるようになります。そのため、同じ労作をしても心臓への負担は少なくなります。

心臓病では自律神経活性が乱れます。これは不整脈や場合によっては突然死とも関係します。症状としては、脈が早くなったり、ドキドキしたりします。また、手足の血管が細くなって疲れやすくなったり、血栓の元になる細胞を活発にさせて血栓塞栓症の原因を作ります。運動療法を行うと自律神経が安定して、動悸や血栓の心配を減らすことができます。

運動療法は血圧、中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、総コレステロール、血糖値、体重などが異常である場合、これらを改善させ、冠動脈硬化症の再発予防に有効です。食事療法を併用すると、さらに有効です。

心臓病の人の手足が冷たいのは、血管が硬くて広がらないことが原因です。運動療法を行うと血管が広がりやすくなり、手足が温かくなります。体のすみずみまで新鮮な血液を運ぶことができるようになるため、筋肉への栄養補給もスムーズになります。これも運動療法によって心臓病の症状がとれる1つの要因です。

運動療法は”生活の質”を改善します。生活の質とはやる気、希望、日常生活の快適さなどのことです。85%の患者様が「運動療法によって仕事への満足度、家庭生活、社会参加、性生活が改善した」と報告されています。

心疾患患者様の約40%が精神的に不安定(うつ状態)になると言われています。精神的なストレスは冠動脈新刊患者様の状態を悪化させ、時には動脈硬化病変を不安定にします。運動療法は不安定な精神状態を改善してくれます。とくに集団で心臓リハビリテーションを行うと効果が高いと言われ、うつ状態が改善するだけで寿命が延びるとも言われています。
研究により6ヶ月間の心臓リハビリにより、心筋梗塞の患者様の3年間の死亡率が52%も減少したことを報告しています。また、慢性心不全に運動療法を単独で行なった研究では生命予後改善効果と再入院率の減少をもたらすことが明らかになっております。このように心臓リハビリは、単に自宅退院、ADL(日常生活活動)の自立や復職にあるのみではなく、再発防止や生命予後の延長までを目指すものです。
  1. 心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイドライン(201年改訂版)
    http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2012_nohara_h.pdf
  2. 心疾患患者の学校、職域、スポーツにおける運動許容条件に関するガイドライン(2008年改訂版)
    http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_nagashima_h.pdf
  3. Witt BJ,et al:Cardiac rehabilitation after myocardial infarction in the community.J Am Coll Cardiol 44:988-996,2004
  4. piepoli MF,et al:Exercise training meta-analysis of trials in patients with chronic heart failure(ExTraMATCH).BMJ328:189,2004

入院心臓リハビリの流れ

当院は心臓リハビリ対象疾患の患者様に対して、早期に社会復帰、日常生活動作の獲得を目標に早期から心臓リハビリ介入を行っております。

心筋梗塞後や心臓手術後などの病状が安定していない患者様に対しては、心臓に急激な負担がかからないように心電図や血圧などのメディカルチェックを実施しながら立位や歩行訓練や、時には NMES(神経筋電気刺激療法)を用いて開始していきます。病状が安定すれば、心臓リハビリテーション室で有酸素運動やレジスタンストレーニングなどの運動療法を実施していきます。また、退院後の運動量の範囲や安全に日常生活を実施できるかなどの判定のために心肺運動負荷試験を入院中に実施し、日常生活指導を行っております。

心臓病は疾病管理や再発予防に向けて自己管理が非常に重要になってきます。その中でいかに病気と上手につきあっていく方法などもお話をさせていただきます。また、各職種が連携し、退院時に必要な疾病管理についても詳しく説明させていただきます。

心臓手術後の患者様の手術前から退院までの一連の流れ

心臓血管手術後 心臓リハビリテーションプログラム

リハビリテーション内容

  1. ストレッチ体操
  2. 筋力強化運動
  3. 有酸素運動

1、2では身体の数種類の筋肉を対象に行います。3では歩行または自転車エルゴメーターなどを用いて運動を行います。
これらの運動は通常の日常生活に必要な身体機能を再獲得するためであり、心電図や血圧などの管理を十分に行い、心臓にとって安全な範囲を保って進めます。

外来心臓リハビリの流れ

当院では心臓リハビリ対象疾患の患者様に対して外来心臓リハビリテーションを実施しております。心臓病に「絶対安静、運動は危険」はもう昔のことです。

心臓リハビリテーションでは、早期社会復帰、再発予防、合併症予防目的として、安全かつ効果的な運動を実施しています。ただし、心臓リハビリテーションは運動だけではありません。疾病予防のための食事指導、再発予防のための患者教育など心臓病予防、治療のために必要なすべてを含みます。
入院中のリハビリから退院後も継続したリハビリを受けることも可能ですし、外来の患者様もいつでも始めることができます。

当院では、患者様の状態に合わせてリハビリテーションスタッフと共に無理のないプログラムを計画・実施していきます。プログラムは3ヶ月と5ヶ月のコースに分かれており、集中的に心臓リハビリを行っていただきます。

当院の外来リハビリの流れ(3ヶ月コース)
 初回時中間評価3ヶ月後
検査内容身体機能評価身体機能評価身体機能評価
心肺運動負荷試験(採血)心肺運動負荷試験
各種検査(採血、レントゲン、心エコーなど)各種検査(採血、レントゲン、心エコーなど)
運動内容有酸素運動、レジスタンストレーニング、ストレッチ(週に1回以上目標)
指導内容初回、1ヶ月後、3ヶ月後のタイミングで各職種から指導あり
・理学療法士による運動指導
・看護師による疾病管理指導
・薬剤師による薬剤指導
・管理栄養士による栄養指導
心臓リハビリ室で行う内容(約1時間程度)
  1. 開始:血圧・脈拍・体重測定、問診
  2. 準備体操(DVDを使用して)
  3. 有酸素運動(エルゴメーターもしくはトレッドミル)
  4. レジスタンストレーニングマシン(できない方は重錘を使用して)
  5. 整理体操
  6. 終了:血圧・脈拍測定、問診

※適宜日常生活指導を行います。日常生活などで困ったことなどあれば、いつでもお伝えください。

外来心臓リハビリテーションの時間
 
午前 9:00~12:30××
午後 13:30~×××

心臓リハビリテーションに関するお問い合わせ

TEL 058-277-2277まで、お気軽にお問い合わせください。

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