心不全チーム

日本の高齢化率は25%を超え、それと共に心不全患者も増加の一途をたどっています。心不全患者は経過中に増悪による入退院を繰り返し、その度に身体活動能力が低下して予後不良になる事が知られており、再増悪を予防すること、つまり再入院を予防することが非常に重要ですが、再増悪の原因は虚血、感染症、不整脈、高血圧などの医学的な要因に加えて、水分・塩分制限や服薬の不徹底、身体的/精神的ストレス、フレイルなど多岐にわたるため、その治療・管理には多職種による包括的なアプローチが必要です。
当院にも多くの心不全患者様が入院されますが、少なからず入退院を繰り返すのが現状です。この心不全再入院を減らすべく、2016年に医師、看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、臨床工学技士、地域連携室担当者からなる“心不全チーム”を発足させました。院内のほぼ全職種が関わり、このチームが中心となって薬物療法のみでなく服薬指導・栄養指導・運動処方・社会福祉サービスの利用など急性期から退院後の生活まで考慮した包括的なマネージメントを行っています。
現在、心不全入院患者全例に対してクリティカルパス・情報共有シート・患者指導パンフレットを用いた心不全プログラムを適用し、心不全再入院ゼロを目指しています。
また、毎週チーム内で心不全入院患者全例に対しカンファレンスを行い、介入内容・ゴール目標設定などを確認し、病棟では問題症例のカンファレンスも毎週行っています。
2018年1月からは慢性心不全認定看護師による心不全専門外来も開設しました。医師の診察前後に患者面談し、医師診察前の情報収集・診察後の診察内容や指導内容の確認などを行い、必要に応じ各種指導の調整なども行っています。患者様からは、病状の理解が深まる、医師に直接言いにくい事も相談できるなど高評価をいただいています。
2018年4月からはメディカルソーシャルワーカーも加わり、社会資源の活用や地域連携など、退院後のマネージメントも充実して来ました。
このように、入院のみでなく外来や退院後のケアまで含め、多職種心不全チームによる充実した医療が提供できるよう努めています。

当院での心不全入院(2018年)