手術室看護師

岐阜ハートセンターに入職、そして手術室に配属されて4年目になる看護師です。当院では24時間体制でさまざまな循環器疾患の手術を受け入れています。手術は患者様の人生においてとても大きな出来事であるため、手術室看護師は患者様が少しでも安心して手術を受けられるように日々対応しています。

手術室看護の一つとして患者様の不安が少しでも和らぐことができるよう術前訪問を行っています。手術前日に患者様に会い入院生活や手術・治療における不安や疑問を傾聴し、不安の軽減に努めています。またアレルギーや既往歴など周術期において必要な情報の再確認を行い安全に手術が受けられるように努めています。術前訪問を通して患者様との何気ない会話や動作の中で心身の変化を見極め、術前訪問で得られた情報を他部署スタッフと共有し個別性のある看護が行えるよう心掛けています。

実際に私が術前訪問時に対応させていただいた患者様で、「なかなか言えなかったんやけど、腰が痛くて。家では枕あててたんだけど、どうにかできないかな。」と腰痛に対する不安について話してくださった患者様がみえました。この内容を病棟看護師に伝え腰にタオルで作った枕を当てて患者様にとって良い高さをともに考え対応しました。その際に患者様は「すぐ対応してくれてありがとうね。手術もよろしくお願いします。」と言ってくださいました。また術後においても集中治療室看護師に術前訪問の内容や腰痛の対応を申し送り、患者様のところへ訪問しました。その際に全身状態の観察とともに申し送りした内容が反映されているか確認し、一貫した継続看護が行われるように対応しました。私は微力ながら患者様の安楽への一助になれたかなと感じたことを覚えています。患者様にとって何気ない言葉や思いを汲み取ることで個別性に合わせた寄り添う看護ができたのではと考えます。

手術は患者様にとって人生の一大イベントにあり、手術に対して特別な思いを持っていると考えます。また患者様だけではなく患者様に関わる周囲の方々の想いに対しても寄り添う必要があると考えます。患者様にとってそして周りのかかわる方々の安心とは何かを考えこれからも寄り添った手術看護を続けていきたいです。