2026年7月16日午後2時30分、『本地洋一のハート相談所』 の放送です。今回の放送のテーマは「心臓病と腎臓病」です。

■心臓と腎臓は“仲の良い夫婦”のような関係
腎臓は背骨の左右に一つずつ存在し、握りこぶしほどの大きさで、形は空豆のような臓器です。主な役割は2つあります。
①血液をろ過し、老廃物を尿として排泄すること
②体内の水分量・塩分量を調節し、血圧をコントロールすること
腎臓には1日150〜180リットルもの血液が流れ込み、そのうち約1〜2リットルが尿として排出されます。まさに体内の「浄水場」といえる存在です。
一方、心臓は腎臓へ血液を送り出すポンプの役割を担っています。
心臓と腎臓は互いに情報をやり取りしながら体内のバランスを保っているため、この関係を「仲の良い夫婦のよう」と表現しました

■心臓が弱ると腎臓が、腎臓が弱ると心臓が悪くなる
心臓と腎臓は密接に連動しており、どちらかが弱るともう片方にも影響が及びます。

●心不全の場合
心臓のポンプ力が弱くなると腎臓に十分な血液が届かず、腎臓は「水分不足」と誤認します。その結果、体内に水分・塩分を溜め込もうとし、心臓への負担がさらに増加します。これにより、むくみや息苦しさが悪化することがあります。

●腎不全の場合
腎臓が弱ると尿を十分に作れなくなり、水分調節ができなくなります。心臓が楽になるよう水分を排出したくても、腎臓が働かないため心臓の負担が増してしまいます。このように、心臓と腎臓は互いに助け合う臓器であり、両方を同時に守ることが健康維持に不可欠です。近年はこの関係を 「心腎連関」 と呼び、治療の重要な視点となっています。

■心臓と腎臓を守るための6つのポイント
心臓と腎臓の健康を保つための6つのポイントがあります。
①血圧を適切に下げる
※高血圧は腎臓の組織を傷つける大きな要因です。
②減塩(1日6g未満が目標)
※塩分の摂りすぎは腎臓にも心臓にも負担となります。
③十分な睡眠
④適度な運動
⑤糖尿病を放置しない
⑥禁煙
これらは心臓にも腎臓にも共通して良い習慣であり、両臓器を同時に守ることにつながります。

■腎臓病は症状が出にくい
― 健康診断が重要腎臓病は自覚症状がほとんどありません。
そのため、健康診断で尿検査(タンパク尿・尿潜血)、血液検査(クレアチニン、eGFR)の項目を確認することが大切です。
近年は、腎臓の悪化を防ぐ薬が早期から使用できるようになり、透析に至る前の段階で治療介入することが可能になっています。タンパク尿が出た段階で腎機能障害が進行している可能性があるため、早期の受診と治療が重要です。

■ まとめ
心臓と腎臓は、互いに支え合いながら体の健康を保つ“パートナー”のような臓器です。
どちらかが弱るともう片方にも影響が及ぶため、両方を同時に守る生活習慣が大切です。
「心臓を守るためには腎臓を、腎臓を守るためには心臓を大切にすること」
日々の生活習慣と定期的な健康診断を通じて、心臓と腎臓の健康を守っていきましょう。

次回のハート相談所は2026年7月23日(木)にお送りいたします。
また、心臓や循環器疾患に対する質問やご意見などは番組までドシドシとお寄せください。