2026年8月20日午後2時30分、『本地洋一のハート相談所』 の放送です。
今回の放送のテーマは「健康診断の本当の意味」です。

健康診断は毎年の習慣として受ける方もいれば、会社や自治体からの案内で“とりあえず受ける”という方も多いかもしれません。しかし、健康診断は、健康だと思っている人こそ受けるべき検査です。

■健康診断は“早期発見・早期治療”のための大切な機会
健康診断の最大の目的は 病気の早期発見です。症状が出てからでは手遅れになる病気は少なくありません。がんや心筋梗塞はその代表で、症状が出る前に進行していることが多い病気です。
特に心筋梗塞は、発症した患者さんの約半数が「その時が初めての胸痛」であり、事前の自覚症状が全くないまま突然起こることが知られています。 しかし、その背景には高血圧・糖尿病・高コレステロールなどの危険因子が隠れていることが多く、健康診断でそれらを把握することが予防につながります。

■検査結果の「基準値」は正常値ではない
健診結果には「基準値」が示されていますが、これは“健康な人の多くが入る範囲”であり、必ずしも正常値ではありません。 赤字で示される異常値があっても、すぐに病気と決めつける必要はありません。ただし、早期のサインである可能性もあるため、 深刻に捉えすぎず、放置もせず、医師に相談することが大切です。封筒を開けるのが怖い、赤字を見ると不安になる── こうした気持ちは多くの人が抱えるものですが、結果を見ずに捨ててしまうことが最も危険です。

■数値は“個別に”判断される
同じコレステロール値でも、
・年齢
・性別
・既往歴
・他の危険因子の有無
によって治療方針は大きく変わります。
医師は複数の検査項目を「星座のようにつなげて」総合的に判断しており、一つの数字だけで良し悪しを決めるわけではありません

■危険因子が重なるとリスクは大幅に上昇
糖尿病、高血圧、高コレステロールなどが複数あると、 脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクが大きく高まります。
一つだけ悪い場合と、三つ悪い場合では危険度が全く異なります。 そのため、健康診断で複数の項目が基準値を外れた場合は、早めの受診が重要です。

■要検査・要観察の違い
・要検査:必ず医療機関で精密検査を受けるべき
・要観察:生活習慣の見直しや経過観察が必要
特にがん検診では、異常が出ても精密検査を受けない人が一定数います。 胃がん検診では約15%、大腸がんでは約30%が精密検査を受けていないというデータもあり、「症状がないから大丈夫という考えは危険」です。

■皆さんへのメッセージ

症状がないから大丈夫、という考え方は捨てましょう
健康診断で異常があれば、必ず確認し、早期発見・早期治療につなげることが大切です。

次回のハート相談所は2026年8月27日(木)にお送りいたします。
また、心臓や循環器疾患に対する質問やご意見などは番組までドシドシとお寄せください。