集中治療室看護師

私は看護師として、これまで岐阜ハートセンターの集中治療室で多くの患者様やそのご家族と関わらせていただきました。当院では、看護師の教育体制が充実しており、入職時から先輩看護師であるプリセプターが新人看護師をサポートしています。昨年、新人看護師のプリセプターを任せていただき、1年間新人教育に携わりました。初めてのプリセプター業務に不安や戸惑いもありましたが、目標に向かってひたむきに努力する姿、ベッドサイドで患者様の話に耳を傾け、温かい言葉がけができている新人看護師の姿に沢山の刺激を受けました。

集中治療室には、手術直後の患者様や救急搬送された患者様など重症患者様が多く入室されています。看護師は患者様の一番近くにいるため、患者様の少しの変化に気付き、必要であれば医師へ報告し迅速に対応することが求められます。時には、急変対応にあたることもあります。入職当初は、「急変対応にあたる先輩看護師の姿を見ていることしかできず、何をしたらよいか分からなかった。」と新人看護師が振り返ったのをきっかけに、スタッフの協力を得て実際の急変場面を設定したシミュレーションを何度も行い、自信に繋がるようにしました。

その数日後、実際の急変現場で「私、心マ(心臓マッサージ)します。」と自ら対応に入った新人看護師の姿に成長を感じました。現在も時間を見つけて、他スタッフとともに様々な急変場面を設定したシミュレーションを行い、いつでも対応できるよう努力しています。1年間の新人教育を通して、悩んだこともありましたが、日々成長する新人看護師の姿がとても嬉しく、自分自身の成長にも繋がったと思っています。これからも知識や技術の向上だけでなく、患者様やそのご家族の気持ちに寄り添い、温かい看護が提供できる看護師でいられるよう共に成長していきたいと思います。