2024年4月から、あしの診療・静脈センターを開設しました。より多くの方々にわかりやすい形で情報提供ができるようになりました。実際にインターネットを通じて来られる患者様も多くなりました。2024年の特徴は、静脈性潰瘍や不活動によるあしのむくみの高齢者の増加です。またホームページを多言語にしたことで、日本語以外の母国語の方も来られるようになりました。
当院は下肢静脈瘤の手術症例数のみをめざすのではなく、あし全般の幅広い悩みにお答えする姿勢でお待ちしています。
岐阜ハートセンターのあしの診療は、
*あしの病気を診る*隠れている心臓病を見つけ出す、あるいは、否定して安心してもらう。の両面を大切にしながら診療に当たっています。原因はさまざまで、心臓や腎臓などあし以外の疾患によるものも含まれます。あしの問題と思って来院されたら、実は心臓の方が問題だったケースもあります。あしにぼこぼこがあるというだけで、すぐ手術というのではなく、患者様の生活環境なども加味して、治療方針のご相談に乗らさせていただいています。原因を診断したのちに、循環器内科・心臓血管外科チームによるカテーテル治療、外科治療、下肢静脈瘤を含めた治療など多岐にわたる治療を行っています。
慢性静脈不全を持った患者様は健康になりたい思いで病院へ受診されます。実際に手術を行なうとむくみ・だるやみが減り足は軽くなり健康になったと思いがちです。しかし、実際には生活環境(運動不足、長時間立ち仕事、すわり仕事、肥満など)がそもそもの課題であることが多く、術前から健康ではない状態といえます。ですから手術を行なうのみで生活環境の改善がないままですと、あしの症状は残存しますし静脈逆流はなくなっても症状が再発することがしばしばです。
外来フットケアチーム(フットケア指導士、弾性ストッキングコンダクター資格を持つ看護師、特定行為実践看護師と外来看護師)が医師とともに寄り添い、正しい歩き方の指導やあしの変形に対しての靴やむくみに対する弾性ストッキングや弾性包帯、ドレナージなど圧迫指導も行い、歩行機能の改善・温存に努めています。院内フットケアチーム(医師(循環器内科、心臓血管外科、形成外科)、看護師、リハビリテーション部、栄養科)とも連携しながら治療にあたります。
皮膚科、整形外科、神経内科など、他診療科の疾患の場合は連携する専門病院へご紹介をさせていただいております。
手術とともに生活環境の改善のお手伝いをし、患者さまに真に健康なあしとからだを手にいれていただくことが私たちの願いです。
あしの診療・静脈センター長
富田伸司
***********************************
目次
1. NEW 最新情報
2. 実績(臨床、研究)
3. 医師紹介
4. 開設の経緯
5. 外来診察方法
6. 慢性静脈不全とは
7. 下肢静脈瘤に対する治療
9. 静脈性潰瘍に対する治療
11. 医師募集情報
***********************************